2.2 スペックの読み方

Understanding Monitor Specifications

解像度

画面を構成する画素数。数値が大きいほど精細な表示が可能で、作業領域も広くなる。

名称 解像度 画素数 特徴
FHD / 1080p 1920×1080 約207万 標準、24インチ以下向け
WQHD / 1440p 2560×1440 約369万 27インチの最適解像度
4K / 2160p 3840×2160 約829万 32インチ以上向け、高精細
5K 5120×2880 約1475万 プロ向け、Mac Studio Display等
画素密度(ppi)の目安 快適な作業には100ppi以上が推奨される。27インチFHDは約82ppiでやや粗く、27インチWQHDは約109ppiで適切、27インチ4Kは約163ppiで非常に精細。

リフレッシュレート

1秒間に画面を更新する回数。単位はHz。高いほど動きが滑らかに見える。

リフレッシュレート 用途 体感
60Hz 一般作業、動画視聴 標準的
75Hz 軽いゲーム やや滑らか
144Hz ゲーミング 明確に滑らか
165Hz / 180Hz ゲーミング 144Hzとほぼ同等
240Hz 競技ゲーミング 144Hzとの差は小さい
360Hz / 500Hz プロeスポーツ 一般には体感困難
60Hz → 144Hzの変化が最も大きい リフレッシュレートは60Hzから144Hzへの変化が最も体感しやすい。144Hzから240Hzへの差は小さく、一般的な用途では144Hz〜165Hzで十分。

GPUとの関係

高リフレッシュレートを活かすには、GPUがそのフレームレートを出力できる必要がある。144Hzモニターを使っても、GPUが60fpsしか出せなければ60Hzと同じ。

応答速度

画素の色が変化するのにかかる時間。単位はms。低いほど残像(ゴースト)が少ない。

応答速度 評価 向いている用途
1ms以下 ◎ 非常に速い FPS、格闘ゲーム
1〜4ms ○ 速い 一般的なゲーム
5〜8ms ○ 普通 動画視聴、軽いゲーム
10ms以上 △ 遅め 事務作業
測定方法に注意 応答速度の表記には「GtG(Gray to Gray)」と「MPRT」などがある。MPRTは数値が小さく出やすいが、GtGの方が実際の性能を反映しやすい。カタログスペックを鵜呑みにしないこと。

色域(カラーガマット)

モニターが表示できる色の範囲。用途によって重要度が異なる。

色域規格 用途 カバー率の目安
sRGB Web、一般用途 100%で十分
DCI-P3 動画編集、HDRコンテンツ 95%以上が望ましい
Adobe RGB 印刷、写真編集 99%以上が望ましい
一般用途ならsRGB 100%で十分 Webコンテンツの大半はsRGB基準で制作されている。広色域(DCI-P3など)は映像制作やHDRコンテンツを扱う場合に必要。

HDR

HDR(High Dynamic Range)は、従来のSDR(Standard Dynamic Range)より広い明暗差を表現できる技術。

規格 ピーク輝度 評価
DisplayHDR 400 400nit エントリー、効果は限定的
DisplayHDR 600 600nit HDR効果を体感できる
DisplayHDR 1000 1000nit 本格的なHDR体験
DisplayHDR True Black 有機EL向け 完全な黒と高コントラスト
「HDR対応」の罠 「HDR対応」と書いてあってもDisplayHDR 400程度では効果を実感しにくい。本格的なHDRを求めるならDisplayHDR 600以上を選ぶこと。

可変リフレッシュレート(VRR)

GPUの出力フレームレートに合わせてモニターのリフレッシュレートを同期する技術。画面のティアリング(横ズレ)やスタッタリング(カクつき)を防ぐ。

技術名 対応GPU 特徴
G-SYNC NVIDIA 専用モジュール、高品質
G-SYNC Compatible NVIDIA NVIDIA認証済みFreeSync
FreeSync AMD オープン規格、普及率高い
HDMI VRR ゲーム機含む HDMI 2.1の標準機能

現在はFreeSyncがほぼ標準搭載されており、NVIDIAのGPUでも「G-SYNC Compatible」として動作することが多い。

スタンド調整機能

正しい姿勢で作業するために、モニターの位置調整機能は重要。

調整機能 説明 重要度
高さ調整 上下の位置を調整 ◎ 必須
チルト 上下の角度を調整 ◎ 必須(大半に搭載)
スイベル 左右の角度を調整 ○ あると便利
ピボット 90度回転(縦置き) △ 用途による
高さ調整は必須 安価なモニターは高さ調整ができないことが多い。モニターアームを別途購入するか、高さ調整付きの製品を選ぶこと。

接続端子

端子 最大対応 特徴
HDMI 2.0 4K/60Hz 汎用性高い
HDMI 2.1 4K/120Hz、8K/60Hz ゲーム機接続に最適
DisplayPort 1.4 4K/120Hz、8K/60Hz PC接続の標準
USB-C(DP Alt Mode) 製品による ノートPC接続に便利

PC接続にはDisplayPortが推奨。ゲーム機(PS5、Xbox)接続にはHDMI 2.1が必要(4K/120Hz時)。

このページのまとめ
解像度は画面サイズに応じて選択(27インチならWQHD以上)。リフレッシュレートは60Hz→144Hzの差が最も体感しやすい。応答速度はGtG値を確認。色域は用途に応じて選ぶ。高さ調整機能は必須。