2.1 古典的条件づけ

Classical Conditioning

Pavlov (1927) が発見した古典的条件づけは、中性刺激が無条件刺激との対提示により条件刺激へと変化する過程である。情動反応、嗜好形成、恐怖学習の基盤となる。

条件づけの過程

古典的条件づけのシーケンス

図1: 古典的条件づけの時間的シーケンス

Pavlovの実験では、ベル音(中性刺激: NS)と食物(無条件刺激: US)の対提示を繰り返すことで、ベル音のみで唾液分泌(条件反応: CR)が生じるようになった [1]。この過程で、NSは条件刺激(CS)へと変化する。

主要な現象

古典的条件づけの諸現象

図2: 古典的条件づけの主要現象

消去(extinction)はCSのみを繰り返し提示することでCRが減少する現象だが、「忘却」ではない。休息後に自発的回復(spontaneous recovery)が見られることから、元の学習は保存されている [2]。

出典
[1] Pavlov, I. P. (1927). Conditioned Reflexes. Oxford University Press.
[2] Bouton, M. E. (2004). Context and behavioral processes in extinction. Learning & Memory, 11(5), 485-494.
発展学習
→ 恐怖条件づけ: LeDoux, J. E. (2000). Emotion circuits in the brain. Annual Review of Neuroscience, 23, 155-184.
→ 消去の神経機構: Quirk, G. J., & Mueller, D. (2008). Neural mechanisms of extinction learning and retrieval. Neuropsychopharmacology, 33(1), 56-72.