5.1 侵害の判断基準

Criteria for Infringement

侵害の成立要件

著作権侵害が成立するには、一般に以下の要件が必要とされる。

  • 依拠性:原著作物に接触し、それを基にしたこと
  • 類似性:表現上の本質的特徴が再現されていること
偶然の一致 原著作物を知らずに独自に創作し、結果的に類似していた場合は侵害とならない。ただし、類似性が高い場合は依拠性が推認されることがある。

類似性の判断

類似性は「表現上の本質的特徴の同一性」で判断される。アイデアや一般的な表現の類似は侵害とならない。

侵害となりうる侵害とならない
コードの具体的な記述の複製同じアルゴリズムの別実装
デザインの全体的な構成の模倣一般的なレイアウトパターン
文章の表現の複製同じ事実の異なる表現

プログラムの侵害判断

プログラムの著作権侵害では、コードの直接的な複製だけでなく、構造やモジュール構成の模倣も問題となりうる。ただし、効率的な実装のための必然的な構造は保護されない。

リバースエンジニアリング 互換性確保のためのリバースエンジニアリングは、一定の範囲で認められる(第47条の3)。ただし、取得した情報の目的外使用は侵害となりうる。
参考文献
[1] 著作権法 第21条〜第28条
[2] 最高裁判例(江差追分事件等)