1.3 仕様書 vs 説明書
1.3.1 読み手の違い
仕様書と説明書(マニュアル)は、どちらも「システムの振る舞い」を記述するが、読み手が異なる。
| 観点 | 仕様書 | 説明書(マニュアル) |
|---|---|---|
| 読み手 | 開発者、QA、顧客(技術担当) | エンドユーザー |
| 目的 | システムを作るため | システムを使うため |
| 作成時期 | 開発前 | 開発後 |
| 技術用語 | 使用する | 極力避ける |
| 網羅性 | 全機能を記述 | 主要操作に絞る |
1.3.2 記述スタイルの違い
仕様書の記述例
「検索条件として顧客名(部分一致)、登録日(範囲指定)、ステータス(複数選択)を指定可能とする。検索結果は最大100件を返却し、101件以上の場合はページネーションを適用する。」
「検索条件として顧客名(部分一致)、登録日(範囲指定)、ステータス(複数選択)を指定可能とする。検索結果は最大100件を返却し、101件以上の場合はページネーションを適用する。」
説明書の記述例
「顧客を検索するには:
1. 検索画面で顧客名を入力します
2. 「検索」ボタンをクリックします
3. 検索結果が一覧表示されます
※100件を超える場合は「次へ」で続きを表示できます」
「顧客を検索するには:
1. 検索画面で顧客名を入力します
2. 「検索」ボタンをクリックします
3. 検索結果が一覧表示されます
※100件を超える場合は「次へ」で続きを表示できます」
1.3.3 補完関係
仕様書と説明書は対立するものではなく、補完関係にある。仕様書から説明書を作成することで、一貫性のあるドキュメントが完成する。
| フェーズ | 仕様書 | 説明書 |
|---|---|---|
| 開発前 | 作成・レビュー | - |
| 開発中 | 参照・更新 | ドラフト作成 |
| 開発後 | 保守用に保管 | 完成・配布 |
参考資料
[1] IPA「ユーザーマニュアル作成ガイドライン」
[1] IPA「ユーザーマニュアル作成ガイドライン」