1.4 要求 vs 要件
1.4.1 発信者の違い
要求(Request)は顧客・利用者からの声であり、要件(Requirement)は開発側が定義する条件である。
| 観点 | 要求(Request) | 要件(Requirement) |
|---|---|---|
| 発信者 | 顧客・利用者 | 開発側 |
| 表現 | 曖昧でもOK | 明確・測定可能 |
| 例 | 「もっと早くしたい」 | 「応答時間3秒以内」 |
| 実現可能性 | 考慮されていない | 技術的に検証済み |
1.4.2 変換プロセス
要求を要件に変換するプロセスは「要件定義」と呼ばれ、以下のステップで行う。
| ステップ | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 1. 要求の収集 | 顧客の声を集める | 「システムが遅い」 |
| 2. 分析・明確化 | 曖昧さを排除 | 「どの画面が遅いか?」 |
| 3. 定量化 | 測定可能な形にする | 「検索結果表示を3秒以内」 |
| 4. 実現可能性検証 | 技術的に可能か確認 | インデックス追加で対応可 |
| 5. 合意形成 | 顧客と確認 | 要件定義書で合意 |
1.4.3 SMART基準
良い要件はSMART基準を満たす。
| 基準 | 意味 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|---|
| Specific | 具体的 | 高速に動作する | 検索結果を3秒以内に表示 |
| Measurable | 測定可能 | 使いやすい | 操作完了まで3クリック以内 |
| Achievable | 達成可能 | 絶対に落ちない | 稼働率99.9%以上 |
| Relevant | 関連性 | 最新技術を使う | 既存DBと連携可能 |
| Time-bound | 期限付き | いつか対応 | 2024年4月までに実装 |
参考資料
[1] BABOK (Business Analysis Body of Knowledge)
[2] IPA「要件定義ガイド」
[1] BABOK (Business Analysis Body of Knowledge)
[2] IPA「要件定義ガイド」