6.3 セキュリティ設計

Cloud Security Design

クラウドセキュリティは多層防御(Defense in Depth)の原則に基づく。ID管理、ネットワーク、データ保護、監視の各層で対策を講じ、単一障害点を排除する。

多層防御

多層防御モデル

図1: 多層防御の4つの層

AWSサービス Azureサービス GCPサービス
ID管理 IAM Entra ID Cloud IAM
ネットワーク Security Groups, WAF NSG, Azure WAF Firewall, Cloud Armor
暗号化 KMS Key Vault Cloud KMS
脅威検知 GuardDuty Defender for Cloud Security Command Center

IAMのベストプラクティス

IAMベストプラクティス

図2: IAMのベストプラクティス

よくあるセキュリティインシデント
1. S3バケットの公開設定ミス
2. アクセスキーのGitHubへのコミット
3. セキュリティグループの過剰許可(0.0.0.0/0)
4. 暗号化されていないデータ保存

ゼロトラストモデル

ゼロトラストの原則
「決して信頼せず、常に検証する」

1. すべてのアクセスを検証
2. 最小権限アクセス
3. 侵害を想定した設計
4. 明示的な検証

従来の境界防御(ファイアウォールの内側は信頼)から、ゼロトラストモデル(すべてのアクセスを検証)への移行が進んでいる。クラウドネイティブなアーキテクチャでは、ゼロトラストが標準的なアプローチとなる [1]。

観点 境界防御 ゼロトラスト
信頼の前提 内部は信頼 信頼しない
検証タイミング 境界のみ 常時
アクセス制御 ネットワーク位置 ID + コンテキスト
出典
[1] NIST SP 800-207 (2020). Zero Trust Architecture.
[2] AWS. Security Pillar. https://docs.aws.amazon.com/wellarchitected/latest/security-pillar/
[3] Microsoft. Zero Trust security. https://www.microsoft.com/security/business/zero-trust