1.2 クラウドモデル

Cloud Service Models

IaaS、PaaS、SaaSの3つのサービスモデルは、ユーザーが管理する範囲と、プロバイダに委託する範囲を定義する。NISTの定義に基づき、各モデルの特徴と選択基準を整理する。

サービスモデルの階層

クラウドサービスモデル階層

図1: サービスモデルと管理範囲の比較

NIST SP 800-145は、クラウドサービスを3つのモデルに分類している。IaaS(Infrastructure as a Service)は仮想マシンやストレージを提供し、PaaS(Platform as a Service)は開発・実行環境を提供し、SaaS(Software as a Service)は完成したアプリケーションを提供する [1]。

各モデルの特徴

モデル 提供内容 代表例 ユースケース
IaaS 仮想マシン、ストレージ、ネットワーク EC2, Azure VM, Compute Engine 既存システム移行、カスタム環境
PaaS 開発・実行環境、データベース Elastic Beanstalk, App Service, App Engine 新規アプリ開発、DevOps
SaaS 完成アプリケーション Microsoft 365, Salesforce, Gmail 業務アプリ利用、コラボレーション

デプロイメントモデル

デプロイメントモデル

図2: 4つのデプロイメントモデル

サービスモデルに加え、NISTはデプロイメントモデルも4種類定義している。多くの企業は、セキュリティ要件やコスト最適化の観点から、ハイブリッドクラウドやマルチクラウド戦略を採用している [2]。

出典
[1] NIST SP 800-145 (2011). The NIST Definition of Cloud Computing.
[2] Flexera (2023). State of the Cloud Report.
発展学習
→ AWS: Types of Cloud Computing
→ Azure: What are public, private, and hybrid clouds?