韓国AI基本法の考察|アジア初の包括的AI規制が成立

韓国AI基本法の考察|アジア初の包括的AI規制が成立

更新日:2024年12月29日

2024年12月26日、韓国国会がアジア初となる包括的AI規制法を可決しました。EU AI Actに続く世界2番目の体系的なAI法制として、その内容と意義を調査・考察してみました。参考になれば幸いです。
韓国AI基本法の考察|アジア初の包括的AI規制が成立

1. 法案の概要と可決経緯

2024年12月26日、韓国国会は「AI発展及び信頼基盤構築に関する法律」(通称:AI基本法)を264票中260票の圧倒的多数で可決した。本法は、EU AI Actに続く世界で2番目の包括的AI規制法であり、アジア太平洋地域では初となる。

法案の正式名称
「인공지능 발전과 신뢰 기반 조성 등에 관한 법률」(人工知能発展と信頼基盤造成等に関する法律)

2. 主要な規制内容

本法はリスクベースのアプローチを採用し、AIシステムをリスクレベルに応じて分類・規制する。特に「高影響AI」と「生成AI」に対して厳格な義務を課している。

規制対象 主な義務
高影響AI 透明性確保、人的監視、リスク評価の実施
生成AI AI生成コンテンツの明示、安全措置の導入
海外事業者 一定規模以上は韓国国内に代表者設置義務

また、AI安全研究所および国家AIポリシーセンターの設立根拠も本法に盛り込まれている。

3. 施行スケジュールと影響

本法は1年間の準備期間を経て、2026年1月22日から施行される予定である。韓国はAIガバナンスにおいてグローバルリーダーシップを確立する意図を明確にしており、日本を含むアジア各国のAI規制議論にも影響を与えると考えられる。

日本への示唆

  • 規制アプローチ:リスクベース規制の具体的な実装例として参考になる
  • 施行準備期間:1年間の猶予期間設定は現実的な対応
参考文献
[1] IAPP, "South Korea's AI Basic Act puts another AI governance regulation on the map," 2024年12月.
[2] Shin & Kim, "National Assembly passes the AI Basic Act," 2024年12月.
[3] U.S. International Trade Administration, "South Korea Artificial Intelligence (AI) Basic Act," 2024年12月.

免責事項
本記事は2024年12月29日時点の情報に基づいています。法規制の詳細は専門家にご相談ください。