河川生態系における水循環と植物群集の動的相互作用
淀川流域(流域面積8,240 km²)の水文学的プロセスは、降水・蒸発散・流出・地下水流動の相互作用により決定される。年降水量1,400-1,600mmの温帯湿潤気候下で、6-7月の梅雨期と9-10月の台風期に集中する降水パターンが、河川生態系の基本的な水文レジームを形成している。
m³/s(枚方地点)
m³/s(計画高水流量)
m³/s(渇水時)
mm/年
m³/s(年1回水位)
m³/s(中規模撹乱)
m³/s(大規模撹乱)
m³/s(計画規模)
淀川河川敷では、標高・冠水頻度・土壌水分に応じた明瞭な植生帯(vegetation zone)が形成される:
m(雪解け・春雨)
m(集中豪雨)
m(高蒸発散)
m(急激な増水)
気候変動・河川改修により植生帯境界は動的に変化する。特に中間帯(湿潤草地)での種競争が激化し、外来種侵入のホットスポットとなっている。
含水率(湿地植物)
含水率(湿生植物)
含水率(中生植物)
含水率(乾生植物)
地下水面上の毛細管フリンジ(20-80cm)は、植物の水利用可能域として重要。この領域の土壌物理性(粒径分布・間隙率)が植物群集の種組成を決定する。
倍(直線化による)
cm(河床低下)
減(高水敷との比高増加)
減(湿地面積)