はじめに

VSCodeとClaude Desktopを効果的に組み合わせることで、AI支援による開発効率の向上を実現できます。MCPを通じたファイル共有と、効率的なワークフローにより、品質の高いコード開発が可能になります。

連携のメリット

• 効率的なコード生成： VSCodeで作成したコードをClaude Desktopで改善・拡張
• コードレビュー支援： 作成したコードの品質チェックと改善提案
• 学習支援： 新しい技術やライブラリについてのリアルタイム質問
• デバッグ支援： エラーメッセージの解析と解決策の提案

基本的なワークフロー

1. VSCodeでコード作成： 通常どおりの開発作業をVSCodeで進めます
2. ファイル共有： MCPのファイル系機能でプロジェクトフォルダをClaude Desktopと共有
3. コードコピー： 特定のコード部分をコピーしてClaude Desktopで相談
4. 改善実装： Claudeの提案を参考にVSCodeでコードを修正・改善
5. テスト・検証： VSCodeでテストを実行し、結果を確認

推奨されるVSCode拡張機能

開発効率を向上させるための実用的な拡張機能を紹介します。

効率的なワークスペース設定

settings.json の推奨設定

VSCodeのsettings.jsonに以下の設定を追加して、開発効率を向上させます：

{
  // ファイル監視除外設定
  "files.watcherExclude": {
    "**/node_modules/**": true,
    "**/.git/**": true,
    "**/dist/**": true,
    "**/build/**": true
  },
  
  // 自動保存設定
  "files.autoSave": "afterDelay",
  "files.autoSaveDelay": 1000,
  
  // エディタ設定
  "editor.formatOnSave": true,
  "editor.formatOnPaste": true,
  "editor.codeActionsOnSave": {
    "source.fixAll.eslint": true
  },
  "editor.suggestSelection": "first",
  "editor.tabSize": 2,
  "editor.insertSpaces": true,
  
  // ターミナル設定
  "terminal.integrated.copyOnSelection": true,
  "terminal.integrated.rightClickBehavior": "copyPaste",
  
  // Git設定
  "git.autofetch": true,
  "git.confirmSync": false,
  "git.enableSmartCommit": true
}

便利なキーボードショートカット

VSCodeの標準ショートカットで開発効率を向上させましょう：

実践的な使用例

例1: エラー解決フロー

ターミナルでエラーが発生した場合、エラーメッセージをコピーしてClaude Desktopで相談します。

$ npm run dev
ERROR: Cannot find module 'express'
at Function.Module._resolveFilename (module.js:547:15)
at Function.Module._load (module.js:474:25)

// 1. エラーメッセージをコピー
// 2. Claude Desktopで「このエラーを解決して」と質問
// 3. Claudeの回答: npm install express で解決できます

$ npm install express  // 解決コマンドを実行

例2: コードレビューと改善

作成したコードを選択してコピー、Claude Desktopでレビューしてもらいます。

function calc(a, b, op) {
  if (op == '+') return a + b;
  if (op == '-') return a - b;
  if (op == '*') return a * b;
  if (op == '/') return a / b;
}

// VSCodeでコードを選択してCtrl+Cでコピー
// Claude Desktopで「このコードを改善して」と質問

// Claudeの改善提案をVSCodeにペースト：
const operations = {
  '+': (a, b) => a + b,
  '-': (a, b) => a - b,
  '*': (a, b) => a * b,
  '/': (a, b) => {
    if (b === 0) throw new Error('Division by zero');
    return a / b;
  }
};

function calculate(a, b, operator) {
  const operation = operations[operator];
  if (!operation) {
    throw new Error(`Unknown operator: ${operator}`);
  }
  return operation(a, b);
}

例3: MCPでのファイル共有

MCPのファイルシステム機能でプロジェクト全体をClaudeと共有します。

トラブルシューティング

問題: VSCodeの動作が重い

解決策：

• 不要な拡張機能を無効化する
• watcherExcludeで大きなフォルダを除外する
• メモリ使用量を確認し、必要に応じて再起動

問題: MCPでファイルが読み込めない

解決策：

• Claude DesktopのMCP設定でファイルパスが正しいか確認
• ファイルのアクセス権限を確認
• Claude Desktopを再起動してMCP接続をリセット

問題: コードフォーマットが動作しない

解決策：

• Prettier拡張機能がインストールされているか確認
• 設定でformatOnSaveが有効になっているか確認
• .prettierrcや.editorconfigの設定を確認

まとめ

VSCodeとClaude Desktopを組み合わせることで、AI支援のある効率的な開発環境を構築できます。MCPでのファイル共有、適切な拡張機能の活用、そして効率的なワークフローにより、品質の高いコードをより速く開発できるようになります。まずは基本的なコピー＆ペーストから始めて、徐々にMCPの高度な機能を活用していきましょう。