Slack連携MCP

ClaudeからSlackワークスペースを直接操作して業務効率を最大化

はじめに

Slack MCPは、ClaudeからSlackワークスペースを直接操作できる強力なツールです。メッセージの送受信、チャンネル管理、情報検索などを自動化することで、チームコミュニケーションの効率を大幅に向上させることができます。

このガイドで学べること

  • Slack MCPのセットアップ方法
  • Slack Appの作成と権限設定
  • 基本的なSlack操作の自動化
  • 実践的な使用例とワークフロー
  • トラブルシューティング

主な機能

セットアップ手順

1. Slack Appの作成

Slack MCPを使用するには、専用のSlack Appを作成する必要があります。

  1. Slack API ダッシュボードにアクセス
  2. 「Create New App」をクリック
  3. 「From scratch」を選択
  4. アプリ名を入力(例:Claude MCP Bot)
  5. ワークスペースを選択
  6. 「Create App」をクリック

重要

作成したAppは組織のポリシーに従って管理してください。不要になった場合は必ず削除してください。

2. 必要な権限設定(OAuth Scopes)

「OAuth & Permissions」ページで以下のスコープを追加します:

Bot Token Scopes
  • channels:read - パブリックチャンネル情報の読み取り
  • chat:write - メッセージの送信
  • channels:history - チャンネル履歴の読み取り
  • users:read - ユーザー情報の読み取り
  • files:read - ファイル情報の読み取り
  • reactions:write - リアクションの追加

スコープを追加したら、「Install to Workspace」をクリックして権限を付与します。

3. OAuth Tokenの取得

インストール後、「OAuth & Permissions」ページから以下のトークンをコピーします:

xoxb-1234567890123-1234567890123-abcdefghijklmnopqrstuvwx

4. Slack MCPのインストール

npmを使用してSlack MCPサーバーをインストールします。

npm install -g @modelcontextprotocol/server-slack

インストールが完了したら、バージョンを確認します:

mcp-server-slack --version

5. Claude Desktop設定ファイルの更新

claude_desktop_config.jsonにSlack MCPの設定を追加します。

{
  "mcpServers": {
    // 既存の設定...
    
    // Slack MCP設定を追加
    "slack": {
      "command": "npx",
      "args": [
        "-y",
        "@modelcontextprotocol/server-slack"
      ],
      "env": {
        "SLACK_BOT_TOKEN": "xoxb-your-bot-token",
        "SLACK_USER_TOKEN": "xoxp-your-user-token"
      }
    }
  }
}

セキュリティのベストプラクティス

本番環境では、トークンを環境変数から読み込むことを推奨します:

"SLACK_BOT_TOKEN": "${SLACK_BOT_TOKEN}"

6. 動作確認

Claude Desktopを再起動し、Slack MCPが正しく動作するか確認します。

  1. Claude Desktopを再起動
  2. 「Slackのチャンネル一覧を表示してください」と入力
  3. チャンネル一覧が表示されれば成功です

設定完了!

Slack MCPの設定が完了しました。これでClaudeからSlackを操作できるようになりました。

実践的な使用例

例1: 定期レポートの自動投稿

開発進捗やプロジェクト状況をまとめて指定したチャンネルに自動投稿します。

入力例:

今週の開発進捗をまとめて#engineeringチャンネルに投稿してください

Claudeは以下の手順で自動的に実行します:

  1. 週次開発進捗レポートを作成
  2. 完了タスク、進行中タスク、課題などを整理
  3. #engineeringチャンネルにフォーマットされたレポートを投稿

例2: 情報検索と要約

特定期間のチャンネルでの重要な決定事項やディスカッションを検索して要約します。

入力例:

先週の#productチャンネルでの重要な決定事項をまとめてください

Claudeは以下の手順で自動的に実行します:

  1. 指定期間の#productチャンネルでメッセージを検索
  2. 決定事項、重要なディスカッションを特定
  3. 結果を整理して要約レポートを作成

例3: アラート通知とステータス更新

システムの状態変化や重要なイベントを適切なチャンネルに通知します。

入力例:

サーバーのメンテナンス開始を#alertsチャンネルに通知してください

トラブルシューティング

問題: "invalid_auth" エラー

解決策:

  • トークンが正しくコピーされているか確認
  • トークンの種類(Bot/User)が正しいか確認
  • Appが正しくインストールされているか確認
  • ワークスペースが正しいか確認

問題: チャンネルにメッセージを送信できない

解決策:

  • Botがチャンネルに参加しているか確認
  • プライベートチャンネルの場合、明示的な招待が必要
  • 必要な権限(chat:write)があるか確認
  • チャンネルIDが正しいか確認(#ではなくC012345形式)

セキュリティの注意事項

推奨事項

  • 最小限の権限でAppを作成し、定期的に使用状況を監査する
  • トークンは環境変数で管理し、不要になったAppは必ず削除する
  • 機密情報を含むチャンネルへのアクセスは制限する
  • 組織のポリシーとセキュリティガイドラインに従う

まとめ

Slack MCPの設定が完了しました。Claudeから直接Slackを操作することで、チームコミュニケーションの効率化、情報管理の自動化、ワークフローの最適化など、様々な場面で業務効率を大幅に向上させることができます。