AI時代の新しいプログラミングパラダイムを理解する
2025年2月6日、Tesla AIの元ディレクターでありOpenAIの共同創設者の一人であるAndrej Karpathyが、X(旧Twitter)で「Vibe Coding」という新しい概念を発表しました。
"The hottest new programming language is English, but that was 2023. In 2025 we've moved on to Vibes. No need to prompt, just convey vibes."
- Andrej Karpathy
バイブコーディング(Vibe Coding)とは、LLM(大規模言語モデル)が非常に優秀になったため、開発者がコードの詳細を理解したり検証したりすることなく、「雰囲気」や「感覚」だけでプログラミングを行う新しい開発スタイルです。
観点 | 従来のプログラミング | バイブコーディング |
---|---|---|
コード作成 | 開発者が手動で記述 | AIが生成、人間は指示のみ |
コード理解 | 詳細まで理解が必須 | 動作すれば詳細は不問 |
デバッグ | ロジックを追跡して修正 | エラーをAIに投げて修正依頼 |
開発速度 | 慎重で時間がかかる | 高速だがリスクも高い |
品質保証 | 開発者が責任を持つ | AIへの信頼に依存 |
従来の開発者:
「このループの計算量はO(n²)になっているから、ハッシュマップを使ってO(n)に最適化しよう」
バイブコーディング開発者:
「なんか遅いから速くして」→ AIが最適化
この入門サイトでは、バイブコーディングの効率性を活かしながら、以下の原則を守ることを推奨します:
本サイトでは、純粋な「バイブコーディング」ではなく、「AI協調プログラミング」というアプローチを推奨します。
AI協調プログラミングとは、AIの強力な能力を活用しながらも、開発者が主体性と理解を保持する開発手法です。単にAIに丸投げするのではなく、AIを有能なパートナーとして位置づけ、人間とAIがそれぞれの強みを活かして協力する開発スタイルを指します。
このアプローチにより、バイブコーディングの効率性という利点を享受しながら、その危険性を最小限に抑えることができます。本サイトの各セクションでは、このAI協調プログラミングの考え方に基づいた実践的な手法を紹介していきます。