太陽と星の利用

天体を用いた鳩のナビゲーション能力を探ります。

鳩は太陽の位置と体内時計を組み合わせて方向を判断する「太陽コンパス」を持っています。 また、夜間飛行時には星座を利用する可能性も示唆されています。

太陽コンパスの仕組み

太陽コンパスの要素

  • 太陽の位置: 時刻による太陽の位置変化を記憶
  • 体内時計: 約24時間周期のサーカディアンリズム
  • 補正能力: 季節による太陽高度の変化に対応

時計シフト実験

体内時計を人工的にずらす実験により、太陽コンパスの存在が証明されました:

  • 6時間の時計シフト → 約90度の方向誤差
  • 12時間の時計シフト → 約180度の方向誤差

偏光パターンの利用

曇天時でも、雲を通過した太陽光の偏光パターンを感知して方向を判断できます。

まとめ

鳩の天体ナビゲーションは、精密な体内時計と太陽の位置情報を統合した高度なシステムです。 この能力により、日中の長距離飛行が可能になっています。

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