GoogleのAI Mode、待機リスト撤廃と新機能の追加
Googleは2025年5月、検索サービスの実験的機能「AI Mode」について重要なアップデートを発表しました。これまで米国内でも待機リストによる利用制限があったAI Modeですが、ユーザーからの肯定的なフィードバックを受け、待機リストを撤廃し、米国内の全ユーザーが即時アクセス可能になります。
AI Modeは、ユーザーがより長く複雑な質問をしたり、フォローアップ質問を通じて欲しい情報を絞り込んだりすることを可能にする機能です。Googleによれば、数百万人のユーザーがすでにこの機能を活用しており、テクノロジーや家電に関する複雑な説明から、新しいペットの保険オプションの評価など、特定のタスクに役立つ比較まで、様々な用途に使われているとのことです。
視覚的な場所・商品カードの追加
今回のアップデートで、AI Modeに視覚的な場所・商品カードが追加されます。この機能により、ユーザーは検索結果からより簡単に次のアクションを取ることができるようになります。例えば、レストランやサロン、店舗などのローカル情報を検索すると、評価、レビュー、営業時間などの情報をすぐに確認できるカードが表示されます。
また、商品を検索した場合は、予算に合った推奨商品の包括的な内訳と共に、商品詳細や小売店へのリンクが表示されます。例えば「100ドル以下でバックパックに収まる折りたたみ式キャンプチェア」と検索すると、予算内の推奨商品と詳細情報、小売店へのリンクが表示されます。
過去の検索へのアクセス改善
Googleはまた、デスクトップ版でのユーザー体験を向上させるため、過去の検索履歴に簡単にアクセスできる機能も追加しました。新しい左側パネルをクリックするだけで、過去の検索にジャンプでき、AI Modeがすでに見つけた情報が各トピックごとに表示されます。これにより、ユーザーはフォローアップ質問をしたり、次のステップに進んだりすることができます。
Labs外での限定テスト
今回のアップデートでは、これまでGoogle Labsの一部として提供されていたAI Modeについて、Labs外での限定テストも開始されます。今後数週間のうちに、米国内の一部のユーザーに検索画面にAI Modeタブが表示されるようになり、このテストを通じてユーザー体験の改善が進められる予定です。
最適なモバイル体験(マルチモーダルな質問を含む)を得るには、GoogleアプリのAndroidまたはiOS版を使用することが推奨されています。
用語集
- AI Mode: Googleの検索エンジンに組み込まれた実験的なAI機能。より長く複雑な質問やフォローアップ質問を処理できる。
- Google Labs: Googleが提供する実験的な機能やサービスを試すためのプラットフォーム。
- マルチモーダル質問: テキストだけでなく、画像や音声など複数の形式(モード)を組み合わせた質問。
- Shopping Graph: 世界中の店舗から収集した45億以上の商品リスティングを含むGoogleの商品情報データベース。
出典: Google - AI Mode updates in Search — May 2025(2025年5月)