Googleは4月29日、NotebookLMのAudio Overviews機能が50言語以上でサポートされるようになったと発表しました。昨年末に英語のみで提供開始されたこの機能は、ユーザーがアップロードした文書や資料をポッドキャストのような会話形式のオーディオに変換するもので、リリース後すぐに高い人気を集めていました。
多言語対応の拡大
今回の更新により、アフリカーンス語、ヒンディー語、トルコ語など50以上の言語に対応し、日本語も含まれています。これはGeminiの音声サポート技術により実現されたものです。
NotebookLMの設定には新たに「出力言語(Output Language)」オプションが追加され、ユーザーは好みの言語を選択できるようになりました。この設定はいつでも変更可能で、Audio Overviewsとチャットレスポンスの両方に適用されます。
教育現場での活用例
Googleは多言語対応の活用例として教育現場でのケースを挙げています。例えば、アマゾン熱帯雨林に関する授業を準備する教師は、ポルトガル語のドキュメンタリー、スペイン語の研究論文、英語の調査レポートなど、様々な言語のリソースを生徒に共有できます。生徒はこれらを自分の好みの言語でAudio Overviewを生成し、重要なポイントを理解することができます。
この機能により言語の壁を越えて情報にアクセスしやすくなり、多言語コンテンツや学習教材の作成が容易になります。
NotebookLMの進化
NotebookLMは昨年200以上の国と地域で利用可能になりました。Audio Overviewsの多言語対応は、GoogleがAPI "これは機能の可能性の初期段階であり、ユーザーのフィードバックに基づいて機能を改良していく予定"としている通り、継続的な改善が期待されています。
Googleの開発チームは発表文の中で「Audio Overviewsに言語を追加することで、ユーザーが新たな洞察を発見し、自分の言語で情報とつながることを支援したい」と述べています。この機能は即座に利用可能で、notebooklm.googleにアクセスして試すことができます。
利用方法
多言語Audio Overviewsを利用するには、NotebookLMにログインし、設定メニューの「出力言語」オプションから希望の言語を選択するだけです。設定を適用すると、生成されるオーディオと文章の両方がその言語で出力されます。
Googleの発表によれば、英語以外の言語サポートはまだベータ版であり、出力が正確でない場合があるため、生成されたオーディオ内容をよく確認することが推奨されています。また、インタラクティブモードなど一部の最新機能は現在英語のみの対応となっています。
用語集
- NotebookLM: Googleが開発したAIツール。ユーザーがアップロードしたドキュメント、スライド、ウェブリンクなどのソース資料を基に、情報を要約したり質問に答えたりする機能を持つ。
- Audio Overviews: NotebookLMの機能の一つで、アップロードした資料をAIホストによる会話形式のオーディオに変換する。ポッドキャストのような形式で情報を聴くことができる。
- Gemini: Googleが開発した大規模言語モデル。NotebookLMのAudio Overviews機能はGeminiの音声サポート技術に基づいている。
- 出力言語(Output Language): NotebookLMの設定の一つで、AIが生成するオーディオや文章の言語を指定できる。