Googleは4月17日、検索システムの性能改善によってユーザーが毎日100万時間以上の時間を節約していると発表しました。検索の高速化と信頼性向上の取り組みについて、Google Search担当のVPであるChuck Wu氏が詳細を公開しています。
検索速度の継続的な改善
Googleによると、検索結果が表示されるまでの時間(レイテンシー)を継続的に削減することでユーザーの時間を節約しています。新機能や変更を実装する際には、必ず他の部分を高速化して全体のレイテンシーを維持または削減する方針を徹底しているとのことです。
過去2年間の最適化の成果として、以下の点が明らかになりました:
- 毎日100万時間以上のユーザー時間を節約
- AI Overviewsの高速化だけでさらに50万時間/日の節約を実現
- Knowledge GraphからAI機能まで、新機能導入時も遅延を増やさない工夫
検索の信頼性確保への取り組み
速度と同様に重視されているのが検索システムの信頼性です。Googleは世界中のユーザーが常に検索を利用できるよう、以下の取り組みを行っています:
- グローバルスポーツイベントや自然災害時の急激な需要増加に対応できるシステム設計
- ページの再読み込みなどの微妙なシグナルを分析し、性能問題を早期発見
- 毎日数十億件の検索を処理できるサーバーインフラストラクチャ
- ネットワークや端末の性能に関わらず、最適な結果を提供
圧倒的な信頼性の数値
Google検索の信頼性を示す驚異的な数字も公開されました。平均的なユーザーがサーバー側のエラーに遭遇するまでに約15万回の検索が必要とされています。これは1日10回検索したとしても、エラーに遭遇するまでに40年以上かかる計算になります。
Chuck Wu氏は「検索の機能が年々増えていく中でも、速度と信頼性という2つの原則は変わりません。これらを世界規模で実現するには、常に新しい創造的な解決策が必要です」と述べています。
GoogleはAI機能を含む新機能の追加を続けながらも、検索の基本であるスピードと信頼性を確保する取り組みを今後も継続していくとしています。
出典: Google Blog - How we keep Search fast and reliable(2025年4月17日)