Googleは4月17日、米国の大学生を対象にGemini AdvancedやNotebookLM Plusなどを含む「Google One AI Premium」プランを2026年春まで無料で提供すると発表しました。学生は2025年6月30日までに登録すれば、期末試験シーズンを含む今学年度と来学年度の全期間、最新のAIモデルとサービスを利用できます。
無料提供される主なサービス
この特別プログラムには以下のサービスが含まれています:
- Gemini Advanced:最も高性能なGemini 2.5 Proモデルにアクセス。Deep Research、Gemini Live、Canvas、Veo 2によるビデオ生成機能も利用可能
- NotebookLM Plus:Audio Overviewの生成回数が5倍に増加し、ノートブック作成枠も拡大
- Google Docs、Sheets、Slidesでのジェミニ機能:文書作成、表計算、プレゼンテーション作成におけるAIサポート
- Whisk:Google Labsの実験的創造ツール。テキストや画像からの生成や、Veo 2を使った動画生成が可能
- 2TBのクラウドストレージ:課題、研究資料、メディアファイルなどを保存できる大容量ストレージ
教育現場でのAI活用を促進
通常月額19.99ドル(約3,000円)のGoogle One AI Premiumを無料提供することで、Googleは学生のAI活用を促進しようとしています。特に学期末の試験シーズンに向けて、より効率的な学習方法を提供することが狙いです。
GoogleのJosh Woodward氏(Google Labs&Google Gemini担当VP)は「試験シーズンが近づいているなか、より賢く勉強できるようサポートしたいと考えています」とコメントしています。
Gemini AdvancedとNotebookLM Plusの学習活用法
Gemini Advancedは特に以下のような学習活用が期待されています:
- 課題の理解と解決支援
- 論文やレポート作成のサポート
- Deep Researchによる詳細な調査と理解しやすい報告書の作成
- Audio Overview機能による講義内容のポッドキャスト形式での復習
また、NotebookLM Plusを使えば、シラバスや研究資料をアップロードすることで、そのトピックに特化した「インスタントエキスパート」を作成でき、ワンタップでAudio Overviewの生成や視覚的なマインドマップ、学習ガイドの作成が可能になります。
申し込み資格と期限
このプログラムの申し込み資格と条件は以下の通りです:
- 18歳以上の米国の大学生であること
- .eduドメインのメールアドレスを持っていること(通常のGmailアカウントで利用可能)
- 2025年6月30日までに登録すること
- 2025年8月末までに学生身分を再確認すること
すでに50%割引の学生プランや通常のGoogle Oneに加入している学生は、一度解約して請求サイクルが終了してから、この無料プランに申し込む必要があります。
AI企業間の学生獲得競争
GoogleのこのプログラムはOpenAIやPerplexityなど、他のAI企業による同様の学生向けプログラムへの対抗策でもあります。各社は次世代のユーザーを早期に獲得するため、高等教育市場への投資を増やしています。若い頃から特定のAIプラットフォームに慣れ親しんだ学生は、将来的にも同じプラットフォームを使い続ける可能性が高いからです。